医師不足解消プログラムの違約金条項、県が撤廃決定も控訴継続へ
医師不足解消プログラム違約金条項、県が撤廃決定も控訴継続

山梨県が実施する医師不足解消プログラムをめぐり、医学部卒業後に県内の医療機関で一定期間勤務しなかった場合に高額な違約金を科す条項が違法だとして、適格消費者団体「消費者機構日本」が県に条項の削除を求めた訴訟で、県は9日、既に条項の撤廃を決定しながらも、控訴を取り下げない方針を明らかにしました。

背景と経緯

この制度は、医学部在学中に県から修学資金の貸与を受け、卒業後は県内の医療機関で勤務することで返済が免除されるというものです。しかし、勤務しなかった場合には高額な違約金が発生する条項が設定されていました。消費者機構日本は、この条項が消費者契約法に違反するとして、その削除を求めて提訴しました。

一審判決と控訴

今年1月、甲府地裁は条項の差し止めを認める判決を下しました。これに対し県側は2月に控訴しましたが、今月4日になって一転して条項を撤廃する方針を発表しました。しかし、9日に東京高裁で開かれた第1回口頭弁論では、県側は控訴を取り下げず、条項撤廃の内容を記した上申書を提出するにとどまりました。

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県の主張

県医務課の清水裕司課長は、控訴を取り下げない理由について「条項があることを前提とした一審の判決内容を受け入れることは適当ではないため」と説明しています。控訴審における弁護士費用は着手金55万円、成功報酬は55万~110万円に上る見込みです。

消費者団体の反応

一方、消費者機構日本の弁護人は、県が控訴を取り下げないことについて「敗訴という結果を免れようとしているだけだ」と指摘し、「条項撤廃後の内容を確認して対応を検討する」と述べています。今後の審理では、条項撤廃の具体的な内容や、県の対応の妥当性が焦点となる見通しです。

今後の展望

審理が継続されることで、県の姿勢が改めて問われることになります。県は条項撤廃の詳細がまだ確定していないと主張しており、審理の行方が注目されます。医師不足解消という政策目的と、消費者の権利保護のバランスが問われる訴訟となっています。

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