生活保護費の引き下げを違法とした最高裁判決を巡り、北海道の原告10人が2026年6月10日、補償を減額分の全額ではなく一部とした政府決定の見直しを求めて、北海道に不服申し立ての審査請求を行った。原告側弁護団によると、同様の請求は愛知県や大阪府などに続き5カ所目となる。
原告の主張と会見
札幌市内で記者会見した原告らは、国に対して全額補償を強く主張した。また、訴訟負担などを考慮し、原告のみに「特別給付金」を上乗せする対応についても問題視している。江別市の向山雄二さん(75)は「国は一日も早く全員に全額を支給してほしい」と訴え、制度の公平性を求めた。
生活保護費引き下げの経緯
生活保護費の引き下げは、物価下落を反映して2013年から2015年にかけて実施された。これに対し、全国各地で取り消しを求める訴訟が相次いだ。最高裁判所は昨年6月、この引き下げは違法であるとする統一判断を示している。
今回の不服申し立てにより、補償の在り方や対象範囲についてさらなる審理が行われる見通しだ。原告側は、全額補償が実現するまで粘り強く訴え続ける方針である。



