日本郵便の郵便物回収業務を巡る入札汚職事件で、警視庁は10日、同社東京支社の元主任、米田伸之容疑者(37)を日本郵便株式会社法違反(収賄)の疑いで再逮捕した。新たに、運送会社「トラスト」(大阪市)からも賄賂を受け取ったとされる。
高級腕時計の授受
警視庁捜査2課によると、米田容疑者は2025年2月に実施された東京・浅草など3郵便局の入札手続きで、トラスト側に予定価格の非公開情報を漏らした見返りとして、同年4月ごろ、スイス製の高級腕時計1個(販売価格約120万円相当)を受け取った疑いが持たれている。
また、警視庁は同日、トラストの代表取締役、上北哲也容疑者(45)を贈賄容疑で逮捕した。両容疑者の認否は明らかにされていない。
入札の仕組みと不正の実態
取集業務の入札は、参加業者の提示額が日本郵便側の設定する予定価格を上回ると成立しない仕組み。入札不成立の場合、参加業者の中で予定価格に最も近い金額を提示した業者と個別に契約(随意契約)できる。2025年2月の入札は成立せず、トラストは最終的に随意契約で計約7000万円の契約を結んだ。トラストが入札で提示した額は計約5000万円だったという。
トラストはその2カ月後にも別の入札に関与していた可能性があり、警視庁はさらに詳しい実態を調べている。
本事件は、日本郵便の入札を巡る汚職の一端であり、警視庁は今後も関係者への聴取を進める方針。



