新潟県の花角英世知事は10日の定例記者会見で、新潟水俣病について「被害者が高齢化しており、政治救済も考えるべきだ」と述べ、解決に向けた議論を国会で深めてほしいと求めた。
花角知事は会見で、現在の公害健康被害補償法(公健法)に基づく患者認定の仕組みについて、「国の法定受託事務として丁寧にやっているが、速さや幅広い救済には課題が多い。抜本的な見直しを国にずっと要望してきたが簡単ではない」と説明した。その上で「被害者もどんどん高齢化している。スピード感を持って救済するためには政治救済も考えていくべきだというのが私の思いだ」と話した。
国はこれまで、患者と認めないまま被害者として一時金などを支給する政治解決を2度行っている。公健法による新潟水俣病の患者認定をめぐっては3月、新潟地裁が県内の8人を患者と認めなかった県と新潟市の判断を「違法」とし、県と市が控訴している。
新潟水俣病は、昭和40年代に新潟県阿賀野川流域で発生した公害病で、有機水銀による中毒症状が確認されている。被害者数は多く、現在も認定を求める訴訟が続いている。花角知事の発言は、長年続く問題に対し、新たな解決策を模索する姿勢を示したものだ。
会見では、花角知事が「政治救済」という言葉を使ったことで、今後の国会での議論が注目される。公健法の見直しは難航しているが、被害者の高齢化が進む中、迅速な対応が求められている。



