東京電力福島第一原発事故で避難を強いられた福島県浪江町津島地区の住民が、国と東京電力に原状回復と慰謝料を求めた訴訟の控訴審で、原告側は10日、仙台高裁に提出した和解案を公表した。和解案では、「15年経過してもいまだ高線量で帰還困難な状態が続いている」として、地区の除染と復興を求める内容が盛り込まれている。今後、和解に向けた協議が進められ、双方が応じなければ10月16日に判決が言い渡される見通しだ。
和解案の概要
原告側が今月8日付で提出した和解案は、以下の3点を柱とする。
- 住民参加の協議会を設置すること
- 協議会に国や東京電力も参加し、復興計画を策定すること
- 放射線量を年間1ミリシーベルト以下に除染すること
地区は現在も大半が帰還困難区域に指定されており、住民の帰還が進んでいない。原告側は、国と東電に対し、早期の除染実施と復興計画の策定を強く求めている。
訴訟の背景
この訴訟は、原発事故により長期避難を余儀なくされた住民が、国と東京電力に対し、原状回復と慰謝料を求めて提起したもの。控訴審では、一審判決を不服として双方が控訴していた。和解が成立しなければ、10月16日に仙台高裁が判決を言い渡す予定である。
津島地区は福島第一原発から約30キロメートル離れた山間部に位置し、事故後高い放射線量が観測された。現在も除染が進んでおらず、住民の帰還は困難な状況が続いている。



