憲法9条守れ、船橋で弁護士・大江京子さん講演「武力に頼らず平和を」
憲法9条守れ、船橋で弁護士講演「武力に頼らず平和を」

千葉県船橋市で、憲法9条の意義を考える集会が開かれ、弁護士で改憲問題対策法律家6団体連絡会事務局長の大江京子さんが「憲法の平和主義 いまこそ」と題して講演した。大江さんは高市早苗内閣の下で改憲への動きが加速していることに強い危機感を示し、「市民が路上などから声を上げ、政治を変えるしかない」と訴えた。

約140人が参加、市民団体主催

講演会は5月9日、船橋市勤労市民センターで開催され、約140人が参加。主催は市民団体「どこの空にもオスプレイはいらない@フナバシ」と「オスプレイいらない八千代・習志野・船橋ネットワーク」が務めた。

大江弁護士の講演要旨

大江さんは講演で、憲法は国家権力を制限し国民の自由と人権を保障する基本法だと指摘。前文に「積極的平和主義」が掲げられ、9条に非暴力平和主義が規定された背景には、アジア太平洋戦争への痛烈な反省と、唯一の戦争被爆国としての苛烈な経験があると述べた。

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「憲法は米国とGHQに押し付けられた」との主張に対しては、制定時に国会で活発な議論が行われた事実を挙げ、押し付け論者には日米安保条約の位置づけを問いたいと語った。多くの国民は「9条があって良かった」と考えているのではないかと述べた。

安全保障のあり方については、憲法前文が「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持」すると定めていることを強調。軍事力や軍事同盟ではなく、平和を愛する世界の市民との連携やネットワーク構築が重要だと説いた。

また、前文にある「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有する」の一節は、病気や飢餓、貧困、暴力、自然災害、環境破壊、温暖化、食料危機など、人間の生存を脅かす脅威の克服が喫緊の課題であることを示していると解説。飢餓や貧困が戦争の原因になることから、その根本原因の除去を目指す憲法の理念を強調した。

改憲動向に警鐘

現在の国会では、自民党、日本維新の会、国民民主党が衆院憲法審査会で改憲を推進しようとしているが、進展は見られない。そこで小委員会(条文起草委員会)を設置し、改憲条文を作成して原案提出を目指しているという。大江さんは「9条を手放せば安全になるとは信じていない。武力による抑止に頼るだけでは、永遠に平和は訪れない」と断言した。

日本は中国や韓国、東南アジア諸国などとの信頼関係を構築し、「攻められない国」になることが不可欠だと主張。反戦・平和の声は世界中で広がっており、日本でも路上などから「戦争反対」「改憲反対」の声を上げ、署名活動に参加することで政治を変えていこうと呼びかけた。

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