韓国で、元慰安婦に関する虚偽事実の流布を禁じる「慰安婦被害者法」の改正法が2026年6月11日に施行された。この改正法により、メディアや公演などを通じて虚偽事実を広めた場合、5年以下の懲役または5000万ウォン(約526万円)以下の罰金が科されることとなった。
改正法の背景と内容
所管する韓国・性平等家族省などによると、従来は刑法上の名誉毀損罪などで対処してきたが、元慰安婦への虚偽事実の流布を直接罰する規定は存在しなかった。今回の改正法により、国家がより積極的に対応できる法的基盤が整備されたと説明されている。
ただし、芸術や学問、報道などの正当な目的による活動は処罰対象から除外される。この例外規定により、表現の自由とのバランスが図られている。
関連事件と影響
韓国では保守系団体による元慰安婦への侮辱行為が問題視され、2026年2月に国会で改正法が成立していた。また、韓国で出版された学術書「帝国の慰安婦」の著者は名誉毀損罪で起訴され、控訴審判決で有罪判決を受けたものの、2024年4月の差し戻し審でソウル高裁により無罪を言い渡されている。
この改正法の施行により、元慰安婦の名誉を守るための法的措置が強化される一方で、学術研究や報道の自由への影響が懸念される声もある。今後、実際の運用が注目される。



