天安門事件から37年、記憶を継承する写真展
1989年に中国共産党政権が民主化を求める学生らを武力弾圧した天安門事件から、2026年6月4日で37年を迎えた。この事件の記憶を風化させないため、日本に移住した香港出身者らで構成する実行委員会が、東京都新宿区の早稲田奉仕園で写真資料展を開催している。展示は6月7日まで行われ、来場者は無料で観覧できる。
展示内容と意義
今回初めて企画されたこの写真展では、1989年当時の北京の様子や、その後香港で行われた追悼集会の写真50点以上が展示されている。さらに、事件の経過をまとめた年表も掲示され、来場者に当時の状況を伝えている。実行委員会は、「事件の記憶を次世代に継承し、民主化の重要性を訴えたい」と述べている。
中国本土と香港の現状
中国本土では、天安門事件に関する追悼活動は厳しく抑圧されており、公開の場で言及することは事実上不可能だ。香港でも、2020年に施行された国家安全維持法(国安法)により、反体制活動が厳しく取り締まられている。これまで毎年6月4日に開催されてきた追悼集会も、2021年以降は実施できていない。
香港の民主派団体「香港市民支援愛国民主運動連合会」(支連会、2021年解散)の元幹部が国安法違反に問われた裁判の判決が、2026年7月に控えている。この裁判について、香港出身者で構成する団体「レイディー・リバティー香港」の代表理事、李伊東さん(39)は、「日本人にも香港の状況を知ってほしい」と訴えた。
追悼キャンドルナイトと参加者の声
6月3日夜には、会場で追悼キャンドルナイトが行われ、200人以上が参加した。ろうそくの灯りの中で、参加者たちは犠牲者を追悼し、民主化への思いを共有した。
中国出身の女子学生(23)は、「日本という民主主義の国で、自分の考えを自由に表現できるのは意義深い」と語り、このような場の重要性を強調した。



