外国人が日本に滞在するための在留資格「経営・管理」の要件が厳しくなったことを受け、制度の見直しを求める市民らが13日、参議院議員会館で集会を開き、約5万3千筆の署名と要請書を出入国在留管理庁に提出した。入管庁の担当者は「内部でしかるべく共有し、報告する」と回答した。
厳格化の背景と影響
「経営・管理」では昨年10月、入管庁がペーパー会社を使った不正取得対策を理由に、取得や更新に必要な資本金を500万円から3千万円に引き上げるなどした。要件を満たすことが難しくなり、店を閉じて帰国するエスニック料理店の経営者も出ている。
署名活動を始めた埼玉県鶴ケ島市在住のライター鶴ケ島たろうさんは「すでに深刻な影響が広がっている。日本経済や地域コミュニティーに大きな影響があり、人権問題でもある。見直し、撤回を求めていきたい」と話した。
集会での訴え
集会では、鶴ケ島市で約20年にわたりインド料理店を経営してきた男性が登壇し、「資本金の引き上げで、まじめに経営してきた私たちが割を食っている。店を閉じるしかない」と悲痛な声を上げた。参加者からは「地域の多様性が失われる」「日本経済にも悪影響だ」との意見が相次いだ。
また、弁護士で移民政策に詳しい専門家は「今回の厳格化は、不正防止という目的に対して過剰であり、正当な経営者を排除する結果になっている。制度の抜本的な見直しが必要だ」と指摘した。
入管庁に対しては、署名活動の開始以降、約5万3千筆の署名が集まった。提出を受けた担当者は「内容を精査し、内部で共有する」と述べるにとどまったが、市民団体は「今後も粘り強く働きかけを続ける」としている。
この問題をめぐっては、エスニック料理店だけでなく、中小企業の経営者や起業を目指す外国人にも影響が及んでおり、関係団体からは「日本が外国人にとって魅力のない国になる」との懸念も出ている。



