静岡県伊東市の前市長・田久保真紀被告(56)が、公職選挙法違反や虚偽公文書作成・同行使、地方自治法違反の三つの容疑で静岡県警に追送検されたことが、捜査関係者への取材で明らかになった。田久保被告は既に東洋大学の卒業証書を偽造したとして在宅起訴されており、新たな容疑が追加された形だ。
追送検の三つの容疑
県警によると、田久保被告は昨年5月の伊東市長選で当選する目的で、報道機関の経歴調査に虚偽の回答を行った疑いが持たれている。また、市の広報誌に虚偽の経歴を掲載したとされ、さらに昨年夏の市議会の調査特別委員会(百条委員会)において、出頭や求められた卒業関連書類の提出を拒否したとされる。
捜査の経緯と今後の見通し
捜査関係者によれば、県警は田久保被告の関係先から経歴調査票の写しを押収するなどして捜査を継続してきた。必要な捜査を終えた県警は、今後は静岡地方検察庁が起訴の可否などを判断するとみられる。
田久保被告は、インターネットで発注した偽の学長らの印鑑を用いて卒業証書を偽造し、昨年6月4日に市議会議長らに提示したほか、百条委員会で虚偽の陳述を行ったとして、有印私文書偽造・同行使と地方自治法違反の罪で今年3月に在宅起訴されている。
被告側の対応
被告側は静岡地方裁判所に対して、初公判前に争点を整理する公判前整理手続きの実施を請求しており、地裁は5月18日に手続きの実施を決定した。田久保被告の弁護士は4日、取材に対し「まだ論点が整理されていない」と述べ、公判での態度などは今後検討する方針を示した。田久保被告は、既に起訴された二つの罪と追送検の三つの容疑について、いずれも犯罪の成立を否定しているという。
告発者の声
公職選挙法違反の疑いで田久保被告を刑事告発した伊東市の建設会社社長の男性は、取材に対し「田久保被告のうそが捜査の過程でようやく明らかになった。裁判では、うそを素直に認めて謝罪してほしい」と語った。



