キックボクサーが妊娠した交際相手を殺害 仙台地裁が懲役21年の判決
妊娠した交際相手殺害 キックボクサーに懲役21年 (17.03.2026)

妊娠中の交際相手を殺害したキックボクサーに懲役21年の判決

2026年3月17日、仙台地裁は、妊娠中の交際相手を殺害し遺体を遺棄した罪に問われた無職の佐藤蓮真被告(22)に対し、懲役21年の判決を言い渡した。求刑は懲役25年だった。

海岸での残忍な犯行と動機

判決によると、キックボクサーだった佐藤被告はマッチングアプリで知り合った保育士の行仕由佳さん(当時35)と2024年10月ごろから交際を開始。しかし、多額の借金を抱えた負い目から好意が失せても関係を継続していた。

2025年3月ごろ、行仕さんの妊娠が判明。堕胎を望む佐藤被告と、子供を産んで一緒に育てたい行仕さんの間で話し合いが平行線をたどる中、翌4月に佐藤被告は行仕さんを宮城県岩沼市の海岸に誘い出した。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

防波堤の上でペティナイフを用いて数回突き刺し、失血死させた後、隠蔽のために遺体を引きずって近くの消波ブロックの隙間まで移動して遺棄。さらに、行仕さんの財布などが入ったバッグを盗んだ。

裁判での争点と判決理由

裁判の争点となった窃盗罪について、榊原敬裁判長は、バッグを持ち去った時点で証拠隠滅と併存して財産を自分のものにしようとしたとして成立を認め、証拠隠滅のみが目的だったとする弁護側の主張を退けた。

榊原裁判長は判決で、佐藤被告が思わせぶりな態度で行仕さんを経済的に利用し、妊娠が分かってからも煮えきらない態度だったと指摘。行仕さんの切実な思い、一人残された息子や遺族の深い悲しみを考慮せず、「殺人という最悪な手段を計画、実行した」と強く非難した。

さらに、「遺族らの苛烈な処罰感情に直面し、改めて罪の重さに真摯に向き合い、反省を深めることが望まれる」と述べ、厳しい姿勢を示した。

遺族の悲痛な訴えと被告の態度

公判では、遺族が殺害現場に落ちていたハイチュウについて、出かける際に行仕さんが息子と約束したものだと明かし、「由佳は家で待っている子のことをどれくらい思いながら亡くなったか。被告はおなかの赤ちゃんと由佳の二つの命を奪った」と訴え、厳罰を求めていた。

一方、法廷で佐藤被告は、行仕さんを交際相手とは認識していなかったと発言。弁護側は窃盗罪は当たらず、懲役20年が相当と主張していたが、判決はこれを退けた。

判決後、行仕さんの母親は「刑期が短くて、呆然として涙が出た。被告は前は深く頭を下げていたのに、今日はこちらを見向きもしなかった。話していることも信じられず、死人に口なし。嘆願書も頑張ってもらったのに、由佳にも協力してくれた人にも申し訳ない」と悲痛な心情を語った。

裁判員裁判の経緯と社会的影響

この事件は裁判員裁判として審理され、一般市民が参加した。補充裁判員の役割や判決後の反応も注目を集めており、マッチングアプリを介した人間関係の危険性や、妊娠を巡るトラブルが凶悪犯罪に発展するケースについて、社会に大きな衝撃を与えている。

保育士として「行ちゃん先生」と慕われていた行仕さんの突然の死は、地域社会にも深い悲しみを広げ、事件の背景にある借金問題やコミュニケーションの欠如が、どのように悲劇を招いたのかについて、改めて考える機会を提供している。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ