熊本県八代市の新庁舎建設工事を巡る汚職事件で、市議の成松由紀夫被告(54)(あっせん収賄罪で起訴)らが業者側から受け取ったとされる賄賂の一部を、逮捕前の4月に第三者の口座から、別の複数の口座に移していたことが29日、捜査関係者への取材で明らかになった。
事件の経緯と逮捕の詳細
成松被告らは今月7日、準大手ゼネコン「前田建設工業」(東京)が有利になるように市に働きかけるなどし、同社側から現金6000万円を受け取ったとして、あっせん収賄容疑で逮捕された。そのうち約2000万円を第三者の口座に隠したとして、警視庁と熊本県警は28日、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)容疑で成松被告らを再逮捕した。さらに、ウェブ制作会社の代表取締役らも逮捕された。
資金の流れと隠蔽工作
捜査関係者によると、約2000万円はウェブ制作会社名義の口座に入金されたが、大半は別の会社名義など複数の口座に移されていたという。この資金移動は逮捕前の4月に行われており、隠蔽工作の一環とみられる。
また、28日に逮捕された男の一人はフリージャーナリストを名乗り、市職員らに接触していた。活動実態は明確でなく、熊本県警などは男の目的を詳しく調べている。
本事件は、公共工事を巡る汚職の深刻さを浮き彫りにしており、今後の捜査の進展が注目される。関係機関は、資金の流れや他の関係者の関与についても追及を続ける方針だ。



