破産手続きが進む船井電機(大阪府大東市)の破産管財人が、不要な報酬を支払って船井の資産を不当に流出させたとして、上田智一前社長に約2億円の損害賠償を求めて提訴したことが明らかになった。10日に東京地裁中目黒庁舎で開かれた債権者集会で、管財人側が4日に大阪地裁に提訴したことを報告した。
提訴の背景
船井電機をめぐっては、2023年に買収した大手脱毛サロンチェーン「ミュゼプラチナム」を翌年に香港系ファンドに100万円で売却した際、上田氏の指示で、前橋市の合同会社に契約仲介の報酬として2億円余りが支払われたことが判明している。関係者によると、1億円以上の支払いは役員らで構成する投融資審議会に諮る必要があったが、その手続きは行われていなかった。この合同会社は船井との取引実績がなく、契約書も交わしていなかったという。
管財人団は、上田氏が合同会社に対して不要な報酬を支払い、船井の資産を不当に流出させたと判断し、提訴に踏み切った。仮に船井と合同会社の間に何らかの合意があったとしても、100万円の売却額に照らして2億円の仲介報酬は過大だとみている。
上田氏の主張
合同会社への報酬について、上田氏は2024年11月の取材に対し、「アドバイザリー報酬として支払った。入金口座は(船井の)財務顧問の公認会計士に指示された」と説明している。一方、公認会計士は取材に「私の口座ではダメだと上田氏に言われ、一緒に買い手を探した仲間の口座を使った」と述べている。



