九州豪雨被災者から1500万円詐取、建設業被告に懲役3年6月判決 熊本地裁
九州豪雨被災者から1500万円詐取、被告に懲役3年6月

2020年7月の九州豪雨で被災した住宅再建中の住民から、新築工事の名目で現金をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた三重県津市の建設業の被告(77)に対し、熊本地裁は10日、懲役3年6月(求刑懲役5年)の判決を言い渡しました。判決では起訴事実の一部が無罪とされました。

判決の内容

判決によると、被告は2021年4月から11月にかけて、九州豪雨で被災した3人の住民に対し、住宅の新築工事を請け負うと偽り、工事費名目で合計1500万円を詐取しました。賀嶋敦裁判官は「災害で住居を失うなどした被害者から、多額の金額を詐取した。卑劣な犯行というほかない」と述べ、被告の行為を厳しく非難しました。

無罪となった部分

一方で、3人の被害者のうち1人については、土地購入代金名目で310万円をだまし取ったとされていたものの、裁判官は「合理的な疑いが残る」として無罪としました。このため、全体の被害額は一部認定されず、量刑に影響を与えた可能性があります。

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事件の背景

2020年7月の九州豪雨は、熊本県や福岡県を中心に甚大な被害をもたらし、多くの住民が住まいを失いました。被告はこうした被災者の弱みに付け込み、新築工事を装って金銭を要求。被害者らは住宅再建の希望から、被告の言葉を信じて支払いに応じたとみられます。

  • 被告は建設業を営んでおり、被災地で工事の需要が高まっていることを利用した。
  • 被害者のうち1人は、被告に全財産をだまし取られ、生活が困難になったと証言。

裁判所の判断

熊本地裁は、被告の犯行が計画的で悪質であると認定。ただし、一部の事実については証拠不十分として無罪とし、結果的に懲役3年6月の実刑判決を下しました。検察側は求刑通り懲役5年を求めていましたが、裁判所は酌量の余地があると判断した模様です。

被告は判決を不服として控訴する可能性があります。被害者らは、今回の判決に安堵と同時に、無罪部分に対する複雑な思いを抱えていると報じられています。

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