金塊取引で13億円超の損失発生、unbankedが大株主や業者らを提訴
金地金の販売などを手がける東証スタンダード上場企業のunbanked(アンバンク)(本社:東京)は、2026年2月27日、大株主や金塊の販売先とされる業者などを相手に、約14億円の損害賠償などを求める訴訟を東京地裁に起こしました。昨夏から始めた刻印のない金塊の取引において、およそ61キロ分の金塊を持ち去られたまま、13億円を超える代金が支払われない事態に陥っていることが背景にあります。
提訴対象は大株主を含む6法人と関係者9人
今回、提訴されたのは、2025年7月に大株主となったコンサルタント会社を含む計6法人と、関係者9人です。unbanked側は「本件に関与した可能性がある者も訴訟提起した」と説明しており、取引に関わった幅広い関係者を対象としていることが伺えます。一方、大株主側は自社のホームページで「損害賠償義務を負う理由はないため、全面的に争う」と反論する姿勢を示しています。
問題の取引は大株主の提案で開始、転売取引で泥沼化
問題となった取引は、2025年7月末から11月20日にかけて実施されました。大株主から派遣された業務遂行担当者の提案により、紹介された仕入れ先と販売先との間で金塊を転売する取引が行われました。しかし、最後の2回の取引において、仕入れ先に13億円超を支払ったものの、販売先から代金が支払われない事態が発生。結果として、金塊が持ち去られたまま巨額の損失が生じることとなりました。
この取引では、刻印のない金塊が扱われており、通常の金地金取引とは異なるリスクが伴っていた可能性が指摘されます。unbankedは、取引の過程で適切な管理が行われなかったことや、関係者間の連携不足が損失拡大につながったと主張しています。
金融市場への影響と今後の展開に注目
本件は、上場企業が大株主との取引で巨額の損失を被ったケースとして、金融市場や企業統治に与える影響が懸念されています。unbankedは、訴訟を通じて損失の回復を図るとともに、取引の透明性向上を目指す方針です。今後の裁判の行方によっては、類似の取引を行う企業への規制強化や、内部管理体制の見直しが進む可能性もあります。
また、この問題は、金地金市場における取引リスクや契約の在り方について再考を促す事例となりそうです。関係者間の主張の隔たりが大きく、訴訟が長期化する可能性も予想されますが、金融事件としての注目度は高まっています。



