国内唯一のスナドリネコ「パール」が膵臓がんで死去 三重・鳥羽水族館
三重県鳥羽市の鳥羽水族館は17日、同館で飼育されていたスナドリネコの「パール」(雌、12歳)が死亡したと発表した。死因は膵臓に発見されたがんであり、国内の水族館では唯一飼育されていた貴重な個体の逝去となった。
来館者に愛された「漁り猫」の生涯
スナドリネコは東南アジアなどに生息するヤマネコの仲間で、漢字で「漁り猫」と書く。野生では沼地や川辺で魚を捕る習性があり、その名の通り漁をする猫として知られている。鳥羽水族館は国内で唯一この種を飼育しており、パールは2014年に欧州の動物園から来館した。
パールは翌2015年から「奇跡の森」コーナーで展示され、多くの来館者から親しまれてきた。同時期に入館したオスのサニー(12歳)との間には6匹の赤ちゃんが生まれ、そのうち4匹が国内の他の動物園に送り出され、種の保存に貢献している。
病状の経過と飼育係の尽力
同水族館によると、パールは2月中旬頃から食欲が低下し始め、詳細な検査の結果、膵臓にがんが発見された。飼育係は懸命な世話を続けてきたが、17日午前11時頃に息を引き取った。スナドリネコの平均寿命は12歳から13歳とされており、パールはほぼ寿命を全うした形だ。
担当者は「国内で飼育されているスナドリネコが非常に少ない中、パールは繁殖を通じて種の保存に大きく貢献してくれました。ゆっくりと安らかに眠ってほしいです」とコメントし、その功績を称えた。
今後の鳥羽水族館のスナドリネコ飼育
パールの死により、同水族館で飼育されているスナドリネコは3匹(雄2匹、雌1匹)となった。鳥羽水族館は今後も希少なスナドリネコの飼育と繁殖に取り組み、種の保存への貢献を続けていく方針を示している。
このニュースは、動物愛好家や地域のファンに深い悲しみをもたらすとともに、野生動物の保護と飼育の重要性を改めて考える機会を提供している。



