全国の子ども食堂の利用者数が過去最多を記録し、この5年間で約3倍に増加したことが、民間団体の調査で明らかになった。物価高や共働き世帯の増加が背景にあるとみられる。
利用者数が急増
子ども食堂を運営するNPO法人「全国子ども食堂支援センター」が26日、2025年度の調査結果を発表した。それによると、全国の子ども食堂の利用者数は延べ約1200万人に上り、2020年度の約400万人から3倍に増加した。調査対象は全国約1万カ所の子ども食堂で、回答があった約6000カ所のデータを基に推計した。
特に2023年度以降、増加ペースが加速しており、2024年度には前年比で約20%増となった。物価高騰による家計の圧迫や、共働き家庭の増加で家庭での食事準備が難しいケースが増えていることが要因とみられる。
地域別の特徴
地域別では、都市部での増加が顕著で、東京、大阪、愛知の3都府県で全体の約4割を占めた。一方、地方でも増加傾向にあり、特に北海道や九州地方で増加率が高かった。
利用者の年齢層は、小学生が約6割で最も多く、中学生が約2割、未就学児が約1割となっている。また、ひとり親家庭の利用が全体の約3割を占め、支援の必要性が浮き彫りになった。
運営側の課題
運営側も課題を抱えている。食材費や光熱費の高騰により、1回あたりの運営コストが5年前と比べて約2割上昇した。また、ボランティアの確保や、衛生管理の徹底も課題となっている。
同センターの代表は「子ども食堂は単なる食事の提供だけでなく、地域の交流の場としての役割も果たしている。行政や企業の支援をさらに強化する必要がある」と話している。
今後の展望
政府は2024年度から、子ども食堂の運営費補助を拡充しているが、現場からは「まだ十分ではない」との声が上がっている。専門家は「物価高が続く中、子ども食堂の需要はさらに高まる可能性がある。持続可能な運営のための仕組みづくりが急務だ」と指摘する。
また、子ども食堂の役割として、学習支援や相談機能の充実を求める声もあり、多機能化が進んでいる。



