肺がん克服の52歳女性、東京マラソン完走 難聴と持病乗り越え「生きる証」に
肺がん克服の52歳女性、東京マラソン完走 難聴と持病乗り越え (01.03.2026)

「走ることで生きていると実感」 肺がんを乗り越えた52歳女性の東京マラソン完走

春の日差しが降り注ぐ3月1日、東京マラソンが開催され、都庁や浅草・雷門、東京タワーなどの名所を背景に、多くのランナーが力強く走り抜けました。その中に、特別な思いを胸に走る一人の女性の姿がありました。

肺がん手術からわずか2カ月でランニング復帰

都内の公務員、藤田由紀枝さん(52)は、2023年に肺がんが見つかり、右肺の一部を切除する手術を受けました。さらに抗がん剤治療を昨秋に終えたばかりです。それでも、手術からわずか2カ月ほどでランニングを再開。「走ることで『まだ自分は動ける』と思いたかった」と語る藤田さんは、その強い意志で東京マラソンに挑戦しました。

結果は、5時間58分での見事な完走。これが藤田さんにとって2度目のフルマラソンとなります。「自分のために走り、今までで一番の達成感を得られた」と、笑顔で振り返ります。

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幼少期からの難聴と持病、運動嫌いからの転機

藤田さんは幼い頃から左耳が聞こえない難聴に加え、骨などにも持病を抱え、運動は苦手でした。転機が訪れたのは2018年。米国手話の勉強会で知り合った盲ろう者の女性が、ニューヨークシティー・マラソンに出場するための介助者を探していたのです。

「運動は苦手だけど、めったにない機会かも」と一念発起した藤田さんは、当初は1キロも走れなかったものの、約8カ月の準備を経て走れる距離が伸びる楽しさを実感。本番では女性とともに7時間かけて完走し、ランニングの魅力に目覚めました。

パンダの帽子がシンボルに 沿道からの温かい声援

東京マラソンでは、ランニング仲間からもらったパンダの帽子を着用。沿道からは「パンダ頑張って」という温かい声援が飛び、藤田さんを力づけました。「病気でも障害があっても走れる。マラソンが生きるモチベーションになってきた」と語る姿は、多くの観客に感動を与えました。

世界主要7大会制覇を夢見て 前向きな歩みを続ける

藤田さんはこれまでに、世界主要7大会のうちニューヨークと東京を完走。残る5大会も走ることが次の夢です。「病気ばかりでなぜこんなに大変なのかと落ち込むこともあったが、諦めないで進みたい」と前向きな言葉を残します。

ランニング教室に通い、2022年にはハーフマラソンを完走するなど、着実に歩みを進めてきた藤田さん。東京マラソンには4度目の応募で初当選し、その挑戦は続きます。困難を乗り越え、走ることで生きる喜びを見出す彼女の姿は、多くの人々に勇気と希望を与えています。

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