国立健康危機管理研究機構は2日、今年の麻疹(はしか)患者数が5月24日までの累計で511人(速報値)に達したと明らかにした。これは過去最多で、初めて500人を超えた。東京だけで253人と全体の半数を占め、首都圏を中心に感染が拡大している。
都道府県別の状況
同機構の発表によると、5月24日までの直近1週間の新規患者数は全国で11人とやや落ち着きを見せているが、累計では東京に次いで神奈川が47人、埼玉が38人、鹿児島が34人、千葉が31人と続く。関東地方と九州南部で特に患者が多い。
ワクチン接種の重要性
予防にはワクチン接種が最も効果的だが、今年の患者のうち67%がワクチン接種を1回以下しか受けていないか、接種歴が不明だ。同機構の予防接種研究部長、高梨さやか氏は「感染者の中にはワクチン接種済みの人も一部いるが、未接種や接種歴不明の人が圧倒的多数を占める。世界的に麻疹が再流行しており、日本で流行を防ぐには2回のワクチン接種を多くの人が受けることが重要だ」と強調する。
麻疹は感染力が非常に強く、重症化すると肺炎や脳炎を引き起こす恐れがある。厚生労働省は、海外渡航前のワクチン接種や、定期接種の対象となる子どもの接種率向上を呼びかけている。



