シルバー人材センターでの草刈り仕事、若き社長の言葉がもたらした気づき
定年退職を迎え、シルバー人材センターで草刈りの仕事に従事している筆者。日々の業務では、「朝からうるさい」や「ほこりが飛んでくる」といった近隣からの声を、ある種のクレーマーとして捉え、適当に対応してきた。しかし、ある日の出来事が、その考え方を一変させることになる。
自動車修理工場での草刈り作業と社長の激怒
ある日、自動車修理工場に隣接する空き地の草刈りを実施することになった。隣との境界に養生ネットを張って作業を始めたところ、隣の工場の若い社長から「ネットにすき間があるから完全に塞いでくれ」と指摘を受けた。筆者はすぐに修正を試みたが、その対応が不十分だったと社長は激怒された。グループのリーダーとして、筆者は謝罪に伺い、社長の話を真摯に聞くことにした。
若き社長の衝撃的な言葉
社長はこう語った。「お客さまから預かっている大切な車にキズが付いたら、あなた方にとっても大きな問題になりますよと忠告しているのに、まるでクレーマー扱いの対応ではないか。皆さんは十分な人生経験をされてきた先輩なのだから、社会の模範となっていただきたい」。この言葉は、筆者にとって大きな衝撃だった。今までクレームだと思っていた声のほとんどが、実はわれわれに対する応援や配慮の言葉だったのだと気づかされた。
シルバー人材センターで働くことの真の意味
この体験を通じて、筆者は効率や速さを求めるだけでなく、安全で丁寧な作業方法を心がける重要性を再認識した。周囲に対して謙虚な気持ちで配慮し、はたから見ても安心できる作業を実践することが求められている。シルバー人材センターで働くということは、単なる仕事ではなく、社会の模範としての責任を担うことなのだと改めて思う。水長一彦(69) 京都府長岡京市。



