憲法記念日、護憲派と改憲派の集会が大阪で開催 雨の中でも多くの参加者
憲法記念日、護憲派と改憲派が大阪で集会 雨でも多数参加

憲法記念日の5月3日、大阪府内で護憲派と改憲派による集会がそれぞれ開かれた。高市早苗首相が憲法改正に強い意欲を示す中、護憲派の集会には主催者の想定を超える人数が集まり、改憲派の集会では「高市さんならやってくれる」と期待の声が上がった。

護憲派集会、雨の中でも4500人が参加

大阪市北区の扇町公園では護憲派が集会を開催。元文部科学事務次官の前川喜平さんが「憲法は悲惨な戦争の経験を踏まえて生まれた。憲法を守る精神を新たにしたい」とスピーチした。主催者発表で参加者は4500人。主催者側は「参加者は3千人程度」と予想していたが、時折雨が降る悪条件にもかかわらず予想を超える人が集まった。

大阪市の70歳の主婦は「何年も集会に来ていなかったが、今年は『自分がいかなきゃ』と思ってかけつけた」と語る。被爆地の長崎県で生まれ、18歳まで過ごした彼女は、長崎に原爆が投下された8月9日には毎年黙祷し、戦争反対と平和に思いをはせるのが当たり前だったという。しかし終戦から80年が過ぎる中で、憲法改正が声高に叫ばれ、平和が軽視されている空気を感じるという。米国とイスラエルによるイラン攻撃にも日本政府は正面からの批判を避けており、「国が言わないなら自分たちで声を上げないと。戦争には絶対反対です」と強調した。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

堺市の86歳の男性も「憲法が変わって戦争ができてしまうのではという危機感が増している」と、約10年ぶりに護憲派の集会に参加。「高齢で大きなことはできないが、集会の参加者が1人増えるだけでも、小さな力になる」と話した。

連休で帰省した機会に足を運んだ人も。東京都の40代女性は実家がある京都府に帰省中で、SNSで集会の開催を知り1人で訪れた。「今の政治を見ていると、国民の不安をあおって憲法改正や防衛費の増加につなげたいのでは、と思ってしまう」。東京でも国会前で開かれている改憲反対のデモに参加したといい、「これからも集会に足を運びたい」と述べた。

集会後にはパレードも行われ、参加者たちは二つのルートに分かれて「憲法守れ!」と声を上げながら行進した。

改憲派集会、高市首相への期待高まる

憲法改正を目指す「日本会議」系の団体は大阪市中央区の大阪府神社庁会館で集会を開き、国会議員や府議など約150人が参加した。

衆院の憲法審査会委員で日本維新の会の西田薫衆院議員(59)は、戦力の不保持を定める憲法9条2項を削除し、自衛隊を国防軍と明記することを目指す党の方針を説明。「衆参両院で3分の2の賛成を得て改憲を国会で発議するためには相当譲歩していかないといけない」と述べつつも、「9条2項を削除しアメリカと一緒に戦うんだという姿勢を示すことで、日米同盟がさらに進化し、より強固な関係になる」と語った。

同じく衆院の憲法審査会委員、自民党の中山泰秀衆院議員(55)は「維新さんの役割は『押す力』だと思う。そして自民党の責任は『成し遂げる責任』。この二つのパワーがあって、できるだけ多くの方々に理解をしてもらい、初めて憲法改正が成功に近づく」と述べた。

2月の総選挙で初当選した自民党の高麗啓一郎衆院議員(45)は、ロシアのウクライナ侵攻以降、若者の憲法への意識は「確実に変わってきている」とし、「平和であってほしいなとか、戦争は嫌だなと願っているだけでは何の意味もない」と指摘。さらに「戦後の平和は自衛隊と日米安保のおかげだということを広く皆様方がすでに知るような社会になった」と話した。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ

娘と参加した大阪市東住吉区の65歳の主婦は、10年ほど日本会議系の集会に参加しているという。「憲法改正をして、9条でも何条でもいいから自衛隊を明記し、軍隊として認めてほしい。高市さんならやってくれると思います」と期待を込めた。