国家情報局に「偽情報監視部署」新設へ SNS工作阻止で外国勢力の影響排除
国家情報局に偽情報監視部署新設へ SNS工作阻止 (04.03.2026)

国家情報局に「偽情報監視専門部署」新設へ SNS工作阻止で外国勢力の影響排除

政府は、インテリジェンス機能の強化を目的に創設を目指す「国家情報局」に、交流サイト(SNS)上での偽・誤情報の拡散を防止する専門部署を設置する検討に入った。外国勢力が偽情報の拡散を通じて選挙や世論形成への干渉を図る影響工作を阻止する狙いがあり、2026年3月を見込む情報局の発足に合わせて始動させる方針だ。政府関係者が3月4日に明らかにした。

外国勢力の組織的動きを特定し、SNS事業者に削除要請

専門部署では、外国勢力による影響工作が疑われる大量の投稿を精査し、「組織的関与あり」と判断した場合には、SNS事業者に対して投稿の削除やアカウントの凍結を要請する役割を担う。現在、偽・誤情報対策は内閣官房副長官が内閣情報調査室や国家安全保障局、国家サイバー統括室などの関係機関の調整を担っているが、新部署には各組織から職員を集め、一体性の向上に努める。規模は20人程度とする方向で調整が進められている。

言論萎縮の懸念も 法案審議の焦点に

一方で、SNSの投稿を「外国勢力の組織的な動き」と特定することは技術的に難しいとされる。政府主導で監視や規制が強化されれば、言論が萎縮する懸念も指摘されており、今後の法案審議において重要な論点となりそうだ。専門家からは、情報の自由な流通と安全保障のバランスをどう図るかが課題として挙げられている。

政府関係者によれば、この専門部署の設置は、国際的な情報戦が激化する中、日本の情報インフラを守るための緊急措置として位置づけられている。偽情報対策はこれまで複数の機関が分散して対応してきたが、国家情報局の下で一元化することで、迅速かつ効果的な対応が可能になると期待されている。

また、外国勢力によるSNSを利用した工作活動は、民主主義の基盤を揺るがす深刻な脅威と認識されており、政府は早期の対策実施を急いでいる。今夏を目処に情報局が発足すれば、専門部署も同時に活動を開始する見込みで、国内外の動向を注視しながら体制を整えていく方針だ。