島根、広島、山口の3県警で構成する共同捜査班は8日、山口県宇部市内の住宅に無断で侵入したとして、住居侵入の疑いで名古屋市在住の建設作業員、住吉寛人容疑者(28)を逮捕した。この事件は、全国で相次ぐ匿名・流動型犯罪グループ(通称「匿流」)による犯行と関連する可能性があり、捜査当局は慎重に調べを進めている。
事件の概要
山口県警の発表によると、住吉容疑者は4月17日午前11時35分ごろ、何者かと共謀して宇部市内の一戸建て住宅のベランダに侵入した疑いが持たれている。当時、住宅の住人が不審な物音に気付き、直ちに110番通報を行った。駆け付けた警察官が現場周辺を捜索し、住吉容疑者を発見。その場で身柄を確保した。県警は住吉容疑者が窃盗を目的として侵入したとみており、認否については明らかにしていない。
過去の逮捕歴
住吉容疑者は、今回の住居侵入事件とは別に、4月18日と5月8日の2度にわたり、麻薬取締法違反(使用・所持)の疑いで山口県警に逮捕されていた。これらの事件については、山口地検宇部支部が処分を保留している状態だった。今回の住居侵入容疑も含め、複数の事件が関連している可能性がある。
匿流との関連
共同捜査班は、住吉容疑者が島根県や広島県で発生した匿流による窃盗事件にも関与しているとみて、捜査範囲を拡大している。匿流は、匿名性の高い通信アプリなどを活用してメンバーを募り、広域にわたって犯行を繰り返す犯罪グループとして知られている。今回の事件も、その手口と共通点が多いことから、捜査当局はグループ全体の実態解明を急いでいる。
今後の捜査
山口県警は、住吉容疑者の携帯電話や通信記録を解析し、共犯者の特定に努めるとともに、他の匿流事件との関連を詳しく調べる方針だ。また、麻薬取締法違反事件についても、処分保留の状況を踏まえ、追加の捜査を進める可能性がある。



