日本とカナダ、経済安全保障対話を新設 重要鉱物の供給網強化で合意
日本とカナダの両政府は、重要鉱物などのサプライチェーン(供給網)の強靱化を目的とした「経済安全保障対話」を新たに設置する方針を固めました。高市早苗首相は6日、カナダのジャスティン・カーニー首相と会談し、この合意に至りました。中国による輸出規制の強化など経済的威圧が強まる中、特定の国に依存しない安定的な供給網の構築を推進する狙いがあります。
対話の具体的な内容と今後の展開
日本政府関係者によると、この経済安全保障対話には次官級の担当者が参加し、年内に初会合を開催する見通しです。議論の中心となるのは、重要鉱物の供給網の強靱化です。さらに、液化天然ガス(LNG)やクリーンエネルギーの調達、人工知能(AI)研究などの分野での協力も推進していく計画です。
カナダは原油や天然ガスなどの資源が豊富で、銅やニッケルといった重要鉱物の生産量も多い国です。地理的には、日本とカナダは太平洋で直接結ばれており、中国が強引な進出を続ける東シナ海や南シナ海を経由する必要がありません。このため、より安定的でリスクの少ない輸入ルートの確保が期待されています。
包括的な戦略的パートナーシップへ
両首脳は今回の会談で、イラン情勢についても意見を交換し、事態の沈静化に向けた連携を確認する見込みです。また、高市首相が推進する「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた協力も改めて確認されます。日本とカナダの関係を、より包括的な戦略的パートナーシップへと格上げし、幅広い分野での関係強化を図っていく考えです。
カーニー首相は昨年3月の首相就任後、初めて日本を訪問します。国際会議を除くカナダ首相の来日は、2016年以来、実に10年ぶりのこととなります。この訪問が、両国間の経済安全保障のみならず、全般的な協力関係を深める重要な機会となることが期待されています。



