F35B騒音対策で町民に直接給付 新富町が異例の予算案可決
宮崎県新富町議会は3月18日、航空自衛隊新田原基地に配備されたF35Bステルス戦闘機の騒音負担軽減策として、町民1人当たり年2万円を給付するための事業費を含む2026年度当初予算案を全会一致で可決しました。この予算案には、給付事業費として3億2500万円が計上されています。
自治体による直接給付は珍しい取り組み
新富町によると、自治体が戦闘機の騒音対策として住民に直接給付を行う事例は極めて珍しいとのことです。通常、騒音対策としては防音工事の補助などが一般的ですが、今回の直接給付は異例の対応と言えます。
垂直着陸訓練の騒音問題が背景
問題の背景には、F35Bの垂直着陸訓練があります。通常の飛行訓練に比べ、垂直着陸訓練では騒音が長く続く特性があり、住民生活への影響が懸念されていました。当初、防衛省はこの訓練を鹿児島県・馬毛島に建設中の自衛隊基地で行う方針でしたが、新田原基地での実施に方針を転換しました。
これを受けて新富町は、馬毛島基地が完成する予定の2029年度までの4年間にわたり給付を継続する計画で、総額は13億円規模に上ると見込まれています。
F35Bの配備状況と今後の展開
新田原基地には現在、8機のF35Bが配備されています。将来的には計42機を導入する計画で、騒音問題への対応が今後も重要な課題となる見通しです。
この給付制度は、騒音による住民の生活環境悪化を緩和することを目的としており、新富町は「住民の理解と協力に感謝し、適切な対策を講じていく」としています。給付の具体的な実施方法や対象者については、今後詳細が詰められる予定です。



