兵庫県副知事が退任 斎藤知事と議会の間で奔走した1年8カ月
兵庫県の服部洋平副知事が2026年3月31日、退任した。県庁ロビーでは職員たちが服部副知事を囲んで記念撮影を行うなど、別れを惜しむ様子が見られた。退任に際して行われた記者会見では、内部告発問題をめぐる斎藤元彦知事の対応について、率直な意見が述べられた。
1人体制で議会対応を担った日々
服部副知事は県土整備部長などの経歴を経て、2022年4月に副知事に就任。その後、もう1人の副知事が辞職したため、約1年8カ月間にわたり単独で副知事職を務めてきた。この間、内部告発問題に関する議会対応を一手に引き受けることとなった。
問題の発端は、斎藤知事らが内部告発された事案への県の対応である。県が設置した第三者調査委員会の報告書は、告発者を特定し、文書作成・配布を理由に懲戒処分した対応が公益通報者保護法に違反すると指摘した。しかし斎藤知事は「県の対応は適切だった」との立場を維持している。
退任会見で語られた本音
会見で服部氏は県の対応について「結果論ではありますが、報告書に記載の通り、一定、冷静な対応が望ましかったのではないか」と述べ、第三者委員会の指摘に一定の理解を示した。
さらに、斎藤知事の議会答弁姿勢についても言及した。知事の記者会見などでの答弁が「同じ言葉の繰り返し」と県議会から批判されている現状を踏まえ、「一般職の気持ちを代弁すると、知事からもう少しはっきりとご説明いただければ、例えば常任委員会などで答弁する一般職員への批判的な意見を抑えることにつながるのではないか」と指摘した。
服部氏はこの発言について「知事ご自身が判断されること。差し出がましい発言となってしまった」と付け加えつつも、長期間にわたる議会対応の中で感じた課題を率直に語った。
情報漏洩問題と管理責任
また、県の情報漏洩問題についても言及があった。斎藤知事の給料削減案には情報漏洩の「管理責任」が明記された修正案が提出されるなど、問題の影響は多方面に及んでいる。
服部副知事の退任は、兵庫県政における内部告発問題対応の一つの区切りとなる。1人体制で議会と知事の間を奔走した約20カ月間は、県政運営の課題を浮き彫りにしたと言えるだろう。
今後、新たな副知事人事が進められる中で、斎藤知事と県議会の関係改善がどのように図られるかが注目される。また、公益通報者保護法に基づく適切な対応と、情報管理の徹底が求められる状況が続いている。



