福岡県の部課長会が給与天引き会費で議長パーティー券購入、新年度から全面廃止へ
福岡県は2026年3月31日、県庁内の互助会「部課長会」が県議会議長・副議長の政治資金パーティー券を組織的に購入していた問題について、2026年度以降は全ての部で積立金からの購入を廃止すると正式に発表しました。この決定は、地方公務員法に定められた政治的行為の制限に抵触する恐れがあるとの内部指摘を受けた対応となります。
給与天引き会費による長年の運用実態
部課長会は県庁内の各部ごとに設置されている任意参加の互助会ですが、部長・課長級職員の大多数が加入しています。会員は毎月数千円程度の会費を給与から天引きされ、その積立金は歓送迎会や慶弔費などに充てられてきました。問題となったのは、この積立金を活用して県議会議長・副議長側の政治資金パーティー券を一括購入し、口座に振り込む運用が長年続いていた点です。
昨年7月以降は、職員が各自で購入する形式に変更されましたが、それでも部課長会の積立金から全額または半額の補助が行われていました。このような実態が明らかになる中、法令違反の疑念が県民から寄せられる事態となっていました。
10部中9部が購入停止、1部は会自体を廃止
福岡県総務部の説明によれば、県庁内に存在する全10部の部課長会のうち、企画・地域振興部(2026年度から政策企画部と市町村・地域振興部に再編)は会自体を廃止する方針です。残りの9部については、積立金を政治資金パーティー券の購入に使用しないことを決定しました。
服部誠太郎知事は同日の報道陣の取材に対し、「関係法令に抵触しかねないとの疑念を県民の皆様から持たれていることを踏まえると、今回の決定は適切な判断であると受け止めている」と述べ、廃止措置を支持する見解を示しました。
内部統制室による大規模調査を指示
さらに服部知事は、総務部の内部統制室に対して、部課長会費からのパーティー券購入が開始された経緯や法令適合性についての詳細な調査を指示したことを明らかにしました。調査対象は総務部から順次拡大され、各部の部長や会の運営担当者など数百人規模に及ぶ聞き取りが実施される見込みです。
県当局はこの調査を通じて、「服務規律の強化につなげる」ことを目指しており、公務員の倫理規定遵守を徹底する方針を打ち出しています。この問題は、地方自治体における政治と行政の適切な距離感が改めて問われる事例として注目を集めています。
福岡県の対応は、公務員の政治的行為に関する厳格な規制が求められる中、組織的な慣行を見直す契機となりそうです。今後は内部調査の結果を待ち、更なる防止策が講じられることが期待されます。



