岸田首相が防衛費増額を表明 安全保障環境の変化に対応へ
岸田文雄首相は3日、首相官邸で記者会見を開き、防衛費の増額を表明しました。首相は、中国の軍拡や北朝鮮のミサイル発射など、安全保障環境が急速に変化していることを指摘し、これに対応するため、2025年度予算で防衛費を増加させる方針を明らかにしました。
具体的な増額規模は今後検討
首相は会見で、「我が国を取り巻く安全保障環境は、かつてないほど厳しさを増している」と述べ、防衛力の強化が急務であると強調しました。具体的な増額規模については、財務省や防衛省と調整を進め、今後決定すると説明しました。また、増額分は、ミサイル防衛能力の向上やサイバー防衛の強化など、新たな脅威に対応する分野に重点的に配分される見込みです。
この決定は、以下の背景に基づいています:
- 中国が東シナ海や南シナ海で軍事的プレゼンスを拡大していること
- 北朝鮮が相次ぐ弾道ミサイル発射を実施していること
- ロシアのウクライナ侵攻など、国際情勢の不安定化
財政面での課題も指摘
一方で、防衛費の増額は財政面での課題も伴います。首相は、「財政健全化の道筋を損なわないよう、慎重に検討する」と述べ、増税や国債発行の増加を避けるため、既存予算の見直しや効率化を図る意向を示しました。専門家からは、防衛費増額が長期的な財政負担となる可能性を指摘する声も上がっています。
防衛費の推移を近年のデータで見ると:
- 2020年度:約5.3兆円
- 2021年度:約5.4兆円
- 2022年度:約5.6兆円
- 2023年度:約5.8兆円(予算案)
今回の表明により、2025年度には6兆円を超える可能性が高まっています。政府は、増額内容を詳細に詰め、来年の通常国会に予算案を提出する計画です。



