日本の兵器輸入量が世界6位に急上昇 中国軍拡警戒とウクライナ侵攻が背景
スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は9日、2021年から2025年までの世界の兵器取引に関する最新の報告書を発表しました。それによると、日本の兵器輸入量は前の5年間(2016~20年)と比較して76%も増加し、世界ランキングが11位から6位に急上昇したことが明らかになりました。
中国の軍拡を警戒する国々で輸入量が増加
報告書は、この傾向について中国の急速な軍拡を警戒する国や地域が兵器輸入を強化しているためと分析しています。特に、日本や台湾(輸入量54%増)など、中国の軍事力拡大に直面するアジアの国々で顕著な増加が見られました。
一方、中国自体は自国での兵器生産を強化した結果、輸入量が72%減少し、1991~95年以降で初めて世界トップ10に入らず、21位に後退しました。
ウクライナ侵攻が欧州の兵器輸入を急増させる
また、ロシアによるウクライナ侵攻の影響も大きく、欧州各国で兵器輸入が急増しています。ウクライナ自体は輸入量が100倍以上となる1万1896%増で世界首位となりました。
北大西洋条約機構(NATO)加盟国では、ベルギーが1141%増、ドイツが914%増と大幅な増加を示しており、ロシアの脅威への対応と、米国と欧州の結束が揺らいでいることが背景にあると指摘されています。
世界全体の兵器取引量は9.2%増加
SIPRIは、戦闘機や無人機、ミサイルなどの取引された数や価値を基に「取引量」を定義付け算出しています。2021~25年の世界全体の兵器取引量は、前の5年間比で9.2%増加しました。
報告書は、日本が高性能な兵器の輸入を継続し防衛能力を強化していると指摘。国際情勢の緊迫化に伴い、各国の安全保障戦略が大きく変化していることを示しています。



