国際原子力機関(IAEA)は4月30日の声明で、ロシアが占拠するウクライナ南部のザポリージャ原発で、外部電源が26日に一時喪失したことを明らかにした。電源は約1時間後に復旧したという。2022年のロシアによる侵攻開始以降、同原発の外部電源喪失はこれで15回目となる。
頻発する電源喪失の実態
IAEAは原発側と原因について協議を進めている。14日と16日にも一時的な電源喪失が発生したばかりであり、その頻度の高さが際立っている。26日はウクライナ北部のチョルノービリ(チェルノブイリ)原発事故から40年を迎えた日でもあった。
IAEAのラファエル・グロッシ事務局長は、「頻繁に起こる電源喪失は、ウクライナの原子力の安全状況がいまだ不安定であることを浮き彫りにしている」と指摘し、深刻な懸念を示した。
背景と影響
ザポリージャ原発はロシア軍に占拠されており、戦闘地域に位置するため、外部電源の安定供給が脅かされている。原発の安全運転には電源が不可欠であり、冷却システムなどの機能維持に影響を与える可能性がある。IAEAは現地への専門家派遣を継続し、状況監視を強化している。
国際社会は、原発の安全性確保を強く求めており、ロシアに対して即時撤退と原発のウクライナ側への返還を要求している。しかし、現状では改善の兆しは見えていない。



