トランプ大統領、対イラン攻撃の拡大を宣言 長期戦も辞さない姿勢
【ワシントン=池田慶太、ドバイ=吉形祐司】米国のトランプ大統領は2日、CNNのインタビューにおいて、イランに対するさらなる大規模攻撃が「間もなく」実施されると強く主張した。同氏は「大きな波はもうすぐ来る」と述べ、攻撃の規模と即時性を強調した。
ホワイトハウスでの会合では、当初の予想を上回る長期戦の可能性を示唆。「当初は4~5週間と予想したが、我々にはそれより長く続ける能力がある」と語り、米軍の持続的な作戦能力をアピールした。
戦線拡大で死者増加 米軍犠牲者も確認
2月28日に開始された軍事作戦は4日目に入り、戦線は拡大の一途をたどっている。イラン赤新月社は3月3日、攻撃によるイラン国内の死者数が787人に達したと発表した。
米中央軍は2日、作戦に関連する米軍関係者の犠牲者が2人増え、計6人となったことを明らかにした。さらに、サウジアラビアにある米国大使館がイラン製とみられる無人機の攻撃を受けるなど、被害は地域全体に広がっている。
米国務省は同日、米国民に対し、イスラエルやサウジアラビア、エジプトなど中東の10か国以上から退避するよう緊急勧告を発出した。
米高官、次段階の目標を説明 指導部への打撃も明かす
米政府高官はCNNに対し、第1段階の攻撃でイランの防衛力を弱める目標を達成したと説明。次の段階では、イランのミサイル生産施設、無人機能力、海軍戦力の破壊に重点を置くと語った。
トランプ氏は同じインタビューで、初期の攻撃によりイラン指導部49人を殺害したと明かし、指導部内で混乱が広がっているとの認識を示した。最高指導者アリ・ハメネイ師の後継として意中の候補が複数いたが、初期攻撃で死亡したという。
イラン革命防衛隊、ホルムズ海峡封鎖を宣言 船舶への攻撃を警告
一方、イラン側は強硬な姿勢を崩さない。イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」のエブラヒム・ジャッバリ司令官顧問は2日、国営テレビの番組で、海上輸送の要衝であるホルムズ海峡を封鎖したと明言した。
同顧問は、ホルムズ海峡を航行する船舶に「火をつける」とも宣言し、強硬な措置を示唆した。これに対し、FOXニュースは「物理的に遮断されているわけではない」とする米軍関係者の話を伝えて否定したが、原油輸送の不確実性が高まることは避けられない情勢だ。
革命防衛隊が戦果報告 タンカー攻撃を発表
革命防衛隊は2日の戦果報告で、ホルムズ海峡において「米国の同盟国のタンカーが無人機2機の攻撃を受けて炎上中」と発表した。ロイター通信によると、被害を受けたのは中米ホンジュラス船籍のタンカーであるという。
イランは、海峡封鎖の情報を拡散させることで世界経済を揺さぶり、国際世論を攻撃中止に導くことを狙っているとみられる。この戦略は、経済的圧力を利用した外交カードとして機能する可能性がある。
緊張が高まる中東情勢 今後の展開に注目
トランプ大統領の攻撃拡大宣言と、イラン革命防衛隊のホルムズ海峡封鎖宣言により、中東情勢はさらに緊迫した様相を呈している。死者数の増加や米軍犠牲者の確認、民間船舶への攻撃など、戦線の拡大は地域全体の安全保障を脅かす状況だ。
国際社会は、原油価格への影響や航行の安全確保に懸念を強めており、今後の外交交渉や軍事作戦の展開が注目される。双方が強硬姿勢を維持する中、衝突の激化が懸念される事態が続いている。



