国際原子力機関(IAEA)は5日、特別理事会をウィーンで開催し、アラブ首長国連邦(UAE)のバラカ原子力発電所を標的とした無人機攻撃について議論した。ラファエル・グロッシ事務局長は冒頭演説で、この攻撃を「容認できない脅威」と強く非難し、改めて全ての関係者に攻撃の自制を求めた。
グロッシ事務局長の警告
グロッシ氏は、攻撃後に現場を視察したことを明らかにし、稼働中のバラカ原発には原子炉内に数千キログラムの核物質が保管されていると指摘した。同氏は「直接攻撃を受ければ、大量の放射性物質の放出につながる恐れがある」と述べ、最悪の場合、数百キロメートルに及ぶ範囲で住民の避難が必要になる可能性があると警告した。
攻撃の詳細
無人機攻撃は5月17日に発生し、原発3号機付近の発電機で火災が発生した。この火災により、3号機は外部電源を一時的に喪失したが、IAEAは原子炉の安全には影響がなかったと報告している。
国際社会の反応
IAEAの特別理事会では、加盟国から原発への攻撃を非難する声が相次いだ。グロッシ氏は「原子力施設へのいかなる攻撃も、国際法に違反する深刻な行為であり、核安全保障を脅かすものだ」と強調した。また、同氏は「原子力の平和的利用を守るため、全ての国が責任ある行動を取るべきだ」と訴えた。
今回の攻撃は、中東地域の緊張が高まる中で発生した。UAE政府は既に、同原発の警備を強化している。IAEAは引き続き状況を監視し、必要な支援を提供する方針だ。



