日本のパスポート手数料が7月1日から大幅に引き下げられる。これに伴い、申請が急増して交付の遅れが懸念されている。外務省は、最大で約1カ月かかる恐れもあるとして、夏の旅行シーズンを前に「時間的な余裕を持って申請を」と呼びかけている。
手数料の変更点
今国会で改正旅券法が成立し、7月1日午前0時の申請から新しい手数料が適用される。10年用パスポートの手数料は、約1万6千円から7千円を引き下げて約9千円となる。5年用(手数料は約1万1千円、12歳未満は約6千円)は廃止され、10年用に一本化される。ただし、18歳未満を対象にした5年用が新設され、手数料は約4500円となる。
政府は、日本から出国時に支払う「国際観光旅客税(出国税)」を引き上げて訪日外国人の負担増を進める一方、日本人の負担増を避けるため、パスポートの申請手数料を10年用で4割以上値下げした。手数料に含まれていた邦人保護経費は、出国税の引き上げ分から充てられる。
国立印刷局の対応と遅れの見通し
値下げの影響で、外務省は7月1日以降の申請急増を見込む。値下げが公表された昨年12月以降、申請数が1割程度減少しており、「申請控え」が発生しているとみられる。このため外務省は、パスポートを製造する国立印刷局に生産能力の増強を依頼。通常は日2万冊の製造数を増やし、平日に加えて土曜日も稼働させる見込みだ。それでも、申請から交付までの期間が、通常の2週間から最大で約1カ月に延びる恐れがあるという。
例えば、7月下旬に海外旅行や出張の予定がある場合、通常なら7月初旬に申請すれば間に合うが、今回は希望通りの日程で受け取れない可能性もある。
外務省の呼びかけ
外務省の北村俊博外務報道官は「7月に海外渡航を予定している方は、6月までに旅券を受け取れるように十分な時間的余裕を持って申請していただきたい」と述べ、値下がり前に申請するか、旅行などを後ろ倒しにするよう呼びかけている。また、6月1日から8月31日まで電話の相談窓口も設置される。



