トランプ関税、中国は最大の被害国 米シンクタンク分析
トランプ関税、中国が最大の被害国 米分析

米シンクタンクのピーターソン国際経済研究所(PIIE)は26日、トランプ前大統領が導入した関税の経済的影響を分析した報告書を発表した。それによると、関税の被害を最も受けたのは中国であり、中国の国内総生産(GDP)は約0.5%押し下げられた。一方、米国のGDPへの影響は0.1%未満にとどまった。

関税の影響と各国への波及

報告書は、トランプ政権が2018年から2019年にかけて中国などに対して課した関税が、貿易相手国に与えた影響を詳細に分析。中国に加え、カナダやメキシコ、欧州連合(EU)も打撃を受けたが、その程度は中国ほどではなかった。関税は米国の消費者や企業にもコスト増をもたらしたが、中国経済への打撃が際立っている。

中国経済への打撃

PIIEの試算では、中国のGDP減少の大半は、米国による対中関税の直接的な影響によるものだ。中国の輸出が減少し、生産活動が鈍化した。また、不確実性の高まりが投資を抑制したこともGDP押し下げ要因となった。米国の関税は、中国の製造業に特に大きな打撃を与え、サプライチェーンの再編を促した。

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米国への影響は限定的

一方、米国経済への影響は限定的だった。関税により一部の輸入品価格が上昇し、消費者物価に影響が出たが、GDP全体への影響は軽微だった。PIIEは、米国が関税収入を得たことや、中国以外からの輸入代替が進んだことが理由だと分析している。ただし、関税は米国の農業や一部製造業に打撃を与えたことも指摘されている。

関税政策の長期的影響

報告書は、関税政策が長期的に世界経済に悪影響を及ぼす可能性を警告している。貿易の縮小やサプライチェーンの分断は、生産性の低下や物価上昇につながる。また、報復関税の応酬は、国際貿易のルールに基づく秩序を弱体化させる。PIIEは、関税政策の見直しや、WTOを中心とした多国間での貿易摩擦解決の重要性を訴えている。

今後の見通し

バイデン政権はトランプ前政権の関税の一部を継続しており、中国との貿易摩擦は続いている。PIIEは、今後の米中関係や関税政策の行方次第で、中国経済への影響がさらに拡大する可能性があると分析している。また、米国も長期的には関税による悪影響を無視できなくなると予測している。

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