トヨタ自動車グループの部品最大手であるデンソーが、電子部品大手のロームに対する買収提案を巡り、提案の撤回も視野に入れて対応を判断する見通しであることが25日、明らかになった。ローム側の賛同を得られる見込みが立たないためだ。買収提案が取り下げられた場合、パワー半導体業界の再編は、ロームと三菱電機、東芝の3社による統合協議を中心に進むことになりそうだ。
デンソーの買収提案の経緯
デンソーは今年2月、ローム株の全株取得も視野に入れた買収提案を実施した。この提案には、半導体事業の競争力を強化する狙いがあった。しかし、ローム側はデンソーの提案に対する賛同を示しておらず、デンソーは提案の撤回も含めた選択肢を検討している。
ローム・三菱電機・東芝の統合協議
一方で、ロームと三菱電機、東芝の3社は3月27日、事業統合に向けた協議の開始を発表している。この発表に際し、ロームの東克己社長は、デンソーの提案があったことで「黒船襲来ではないが、(三菱電機、東芝側と)早めに話が進んだ」と述べており、デンソーの提案が統合協議のきっかけとなったことを示唆している。
デンソーの買収提案が撤回されれば、パワー半導体分野における再編の主導権は、ローム・三菱電機・東芝の統合協議に委ねられることになる。業界内では、この統合が実現すれば、日本のパワー半導体産業の競争力強化につながるとの見方が強い。



