政府は、今夏にも本格化する在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)の日米交渉において、日本側が費用を負担する形で米軍施設の防護強化を提案する方向で検討に入ったことが、複数の関係者への取材で明らかになった。有事の際に在日米軍基地が攻撃を受けても被害を最小限に抑え、機能を維持する「抗堪性」を高めることで、日米同盟の抑止力と対処力の向上を目指す。
背景と狙い
この動きは、同盟国に対して財政面での貢献を求めるトランプ米大統領に対して、日本の努力を示す意図もある。しかし、結果的に日本の負担増につながる可能性も否定できない。日米交渉は2027年度から5年間の駐留経費負担を対象とし、日本側からは外務省と防衛省、米側からは国務省と国防総省の担当者が参加する。夏に協議を開始し、年内の合意を目指す見通しだ。
具体的な強化策
抗堪性強化の費用については、日米地位協定に基づき従来は隊舎や家族住宅などが主な対象だった「施設整備費」を拡充する案や、5年ごとに締結する特別協定に新たな項目を設ける案が検討されている。具体的には、爆発物や電磁波攻撃からの防護を目的とした基地の地下化、建物の構造強化、分散配置などが想定され、米側との協議で具体策を詰める方針だ。
今回の検討は、日米同盟の強化とともに、日本がより積極的な役割を果たす姿勢を示すものと言える。今後の交渉の行方と、それが日本の財政に与える影響が注目される。



