こどもNISAが2027年1月にスタートへ 年齢制限撤廃で新たな投資枠創設
新NISA(少額投資非課税制度)の年齢制限が撤廄され、0歳から17歳を対象とした「こどもNISA」が2027年1月に開始される見通しとなった。この制度では、親や祖父母が子ども名義の口座で資金を運用し、年間60万円、合計600万円を上限に非課税での投資が可能となる。進学資金などに充てることを想定しており、日本証券業協会の松尾元信副会長は「まさに子育て世代にフィットする政策だ」と歓迎の意を表明している。
「富裕層優遇」批判を元首相が押し切り 自民党内での調整劇
こどもNISAの導入過程は平坦ではなかった。2025年12月、金融庁の堀本善雄総合政策局長と自民党「資産運用立国議員連盟」の神田潤一衆院議員が、元首相の国会事務所に駆け込み、「我々の力では及びません」と訴える一幕もあった。制度創設をめぐっては、自民党の税制調査会や財務省が「富裕層優遇」として難色を示していたが、元首相がこれを押し切る形で実現に至った。背景には、少子化対策や家計の資産形成を促進する政策意図があるとみられる。
NPO代表理事からは批判の声 格差拡大への懸念も
一方で、NPO法人POSSE代表理事の岩本菜々氏は「NISAで全ての生活不安を解消しようとするのをやめませんか。格差を広げ、自己責任を強化するだけです」と批判的な見解を示している。「親ガチャ」という言葉に象徴されるように、若者の間では親の経済状況が人生を左右するという諦念が広がっており、制度導入がこうした格差を助長する可能性への懸念が指摘されている。
金融市場への影響と今後の展望
こどもNISAの導入は、長期的に金融市場への資金流入を促し、経済活性化につながると期待される。しかし、制度設計においては、低所得層への配慮や教育面でのサポートが課題として残る。政府は、税制改正を通じて幅広い層に資産形成の機会を提供する方針を打ち出しており、今後の実施状況が注目される。



