高市首相は2日、首相官邸で開かれた中東情勢に関する関係閣僚会議において、原油から精製されるナフサ(粗製ガソリン)由来の化学製品を含む石油製品について、「年度を越えて供給継続が可能となる」との見解を示した。品薄状態が指摘されている塗料やシンナーに関しては、石油化学メーカーなどと連携し、例年需要の1.8倍の供給を実現できると強調した。
供給回復の現状
首相は化学製品の供給について、ホルムズ海峡を経由しない代替調達を推進した結果、「従来の85%の水準まで回復している」と述べた。また、中間製品の輸入増加により、4月の中間製品在庫使用量は0.1か月分に抑制されたことも明らかにした。
製品別の在庫見通し
会議では、政府が調査したナフサ由来の製品ごとの在庫見通しも公表された。主な製品の在庫使用量は以下の通り。
- フィルム・包装材: 3.6か月分
- 塩化ビニール管: 3.1か月分
- タイヤ: 4.3か月分
- ペットボトル: 2.6か月分
これらの在庫使用量の減少により、来年4月以降も供給が可能と判断された。
塗料・シンナー対策
一方、入手が困難となり建築業界を中心に影響が広がっている塗料・シンナーについては、在庫が比較的少ないと指摘。原料であるナフサの中間製品「トルエン」などについて、石油化学メーカーや石油元売り各社から塗料メーカーに直接供給を行うなどして、最大で例年の1.8倍の供給拡大を図るとした。
今後の対応
首相は会議で、さらなる流通過程の実態把握と目詰まり解消、中小企業などへの資金繰り支援などを関係閣僚に指示した。政府は引き続き、中東情勢の影響を注視しつつ、安定供給に向けた対策を強化する方針だ。



