三菱UFJ大沢頭取、競争激化に危機感「必要以上の金利取れない」と語る
三菱UFJ大沢頭取、競争激化に危機感「金利取れない」

三菱UFJ銀行頭取、競争激化に強い危機感を表明

三菱UFJ銀行の大沢正和頭取(57)が、就任後初のメディアインタビューに応じ、金融業界における競争環境の厳しさについて率直な見解を述べた。大沢氏は「必要以上の手数料や貸出金利を取れるような環境では全くない」と強調し、業界最大手でありながらも安穏としていられない現状を明らかにした。

個人預金獲得競争の激化と背景要因

日本銀行の段階的な利上げにより、メガバンクは預金金利と貸出金利の差である「利ざや」で収益を上げやすくなった。しかし、その一方で貸し出しの原資となる預金の重要性が一層高まっている。三菱UFJ銀行は国内最大規模の約89兆円の個人預金を抱えるが、大沢頭取は「預金獲得競争を含め、どんどん競争が激化している」と指摘した。

この背景には、ネット銀行の台頭NISA(少額投資非課税制度)の普及による預貯金の割合低下が大きく影響している。顧客の資金が従来の預金から投資商品などへ分散する傾向が強まり、銀行間の預金争奪戦はより熾烈さを増している。

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「エムット」戦略と今後の課題

親会社の三菱UFJフィナンシャル・グループは2025年5月に個人向け総合金融サービス「エムット」を打ち出し、積極的な顧客獲得を図っている。2025年度の口座開設数は前年比で5割増加し、同年4月から12月期の三菱UFJ銀行の個人預金は1.3兆円増加するなど、一定の成果を上げている。

しかし、大沢氏は「あぐらをかいている余地は全くない」と繰り返し、競争環境の厳しさを強調。特に、デジタル化の進展や顧客ニーズの多様化に対応しつつ、持続可能な収益構造を構築することが急務であるとの認識を示した。

金融業界全体が変革の波にさらされる中、三菱UFJ銀行は最大手としての地位を維持するため、新たな戦略の実行と環境適応が求められている。大沢頭取の危機感は、業界の現状を如実に反映するものと言えるだろう。

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