大分県公示地価、大分・別府・由布市で上昇が顕著も県南部・東部は下落
国土交通省が17日に発表した2026年1月1日現在の公示地価によると、大分県内の平均変動率は住宅地が9年連続、商業地が4年連続で上昇した。県庁所在地の大分市や観光客が増加している別府市、由布市での上昇が特に顕著で、別府市の商業地では上昇率が20%に迫る地点もあった。一方、県南部や東部では下落がみられ、地域間の「二極化」が続いている状況が浮き彫りとなった。
住宅地の動向:大分市中心部が牽引、郊外でも活発な開発
住宅地の県平均価格は1平方メートル当たり5万400円と、前年より1100円上昇した。最高価格は「大分市金池南1―11―34」の36万7000円で、10年連続でトップを維持している。上位10地点は昨年同様、全て大分市中心部に集中しており、同市の住宅需要の高さが示された。
平均変動率は前年から0.4ポイント拡大して2.8%となり、大分市郊外での手頃な住宅開発が活発に行われていることが要因として挙げられる。特に「大分市森町西4―15―17」は11.3%と最も上がり幅が大きかった。
自治体別では、大分市(4.7%)、別府市(2.7%)、由布市(1.1%)など7市町で上昇したが、国東市(マイナス1.2%)、津久見市、佐伯市(同1.0%)など8市は下落し、地域差が明確に表れている。
商業地の動向:観光需要が別府市を中心に牽引
商業地の県平均価格は1平方メートル当たり10万7200円で、前年より3300円上昇した。平均変動率は3.3%となり、前年より1.1ポイント上昇しており、商業地の回復傾向が強まっている。
最高価格は8年連続でJR大分駅北口の「大分市末広町1―1―32」の75万4000円だった。上昇率では、JR別府駅近くの「別府市北浜2―774―3外」が18.8%で最も大きく、上位3位を別府市が独占した。観光客の増加による土地需要の高まりが取引を活発化させていることが背景にある。
自治体別では、別府市が5.7%で前年から3.0ポイント増加したほか、大分市(4.9%)、由布市(3.4%)など6市町も上昇した。しかし、残る9市町は下落しており、商業地でも二極化が進んでいる。
専門家の見通し:二極化がさらに加速する可能性
地価公示大分分科会代表幹事の木内純子・不動産鑑定士は、住宅地について「大分市や別府市は引き続き住宅需要が底堅く、地価の上昇基調は継続する一方、人口減少や高齢化が進む地域では下落傾向が続き、二極化がさらに進む」と予測している。
商業地については「今後も観光客が増加し、ホテルなどの建設需要が高まることから、別府市や由布市を中心に上昇基調が継続する」とみており、観光産業の成長が地価に与える影響が大きいと分析している。
今回の公示地価の結果は、大分県内で都市部と地方部の格差が拡大している現状を反映しており、今後の地域政策や不動産市場の動向に注目が集まっている。



