新名神高速6人死亡事故で運転手を起訴 スマホ画面への脇見が原因
2026年3月に三重県亀山市の新名神高速道路で発生し、6人が死亡した多重事故について、津地方検察庁は4月9日、大型トラックを運転していた水谷水都代容疑者(54歳)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)の罪で正式に起訴しました。地検は容疑者の認否については明らかにしていません。
事故の詳細と経緯
起訴状などによると、事故は3月20日午前2時20分ごろ、新名神高速道路の下り線トンネル出口付近で発生しました。水谷容疑者は大型トラックを時速約82キロで走行中、スマートフォンの画面に脇見をしていたとされています。そのため、渋滞のため停車していた前方のミニバンに気付くのが遅れ、約9.4メートル手前で急ブレーキを踏みましたが間に合わず、ミニバンに追突しました。
この衝撃で、ミニバンはさらに前方に停車していたSUVを押し出し、SUVは別の大型トレーラーに玉突き衝突しました。現場では、約1キロ先で車線規制工事が行われており、制限速度は通常の80キロから50キロに規制されていた状況でした。
被害の状況と容疑者の供述
事故では、ミニバンに乗車していた静岡県袋井市の会社員男性(45歳)とその家族4人、合わせて5人、およびSUVを運転していた埼玉県草加市の団体職員男性(56歳)の計6人が死亡しました。死因は頭部骨折や外傷性ショックなどとされています。
水谷容疑者は、これまでの三重県警察の捜査において、「スマートフォンを見ながら運転していた。ブレーキを踏んだが間に合わなかった」という趣旨の供述をしており、容疑を認めていたと伝えられています。県警の調査では、水谷容疑者の大型トラックは積み荷を含めて20トン以上の重量があり、追突されたミニバンとSUVが大型トレーラーに挟まれたことで、被害が拡大したとみられています。
事故の背景と社会的影響
この事故は、スマートフォン使用による脇見運転の危険性を改めて浮き彫りにしました。高速道路での工事規制区域における速度遵守の重要性も指摘されており、安全運転の徹底が求められる事例となっています。遺族らは、危険運転の適用を検討するよう検察に要請するなど、厳正な処罰を求める動きも出ています。
今後、裁判を通じて事故の詳細な原因や責任の所在が明らかにされる見込みです。自動車運転における注意義務と技術の進歩に伴う新たなリスクへの対応が、社会全体の課題として議論されることになりそうです。



