福島第一原発に開発9年のロボットアーム投入、デブリ試験採取へ
東京電力は今月末、開発に約9年を要した「ロボットアーム」を福島第一原子力発電所に運び込むことを明らかにしました。このアームは遠隔操作で人の腕のような柔軟な動きができるのが特長で、原発事故後の廃炉作業における重要な一歩となります。
幅広い作業に対応する多機能アーム
ロボットアームは、福島第一原発2号機の原子炉格納容器内で、干渉物の切断や溶融核燃料(デブリ)の試験的取り出しなど、多様な作業に当たる予定です。作業を通じて得られるデータや知見は、将来的なデブリ取り出し規模の拡大に向けた装置開発に役立てられます。
国際廃炉研究開発機構(IRID)と英国の原子力企業が2017年春ごろに開発に着手し、長い年月をかけて技術を磨いてきました。アームは全長22メートル、重さ4.6トンという大型の装置で、格納容器側面にある貫通部から挿入され、容器底部に堆積するデブリを狙います。
実寸大施設での徹底検証を経て
開発チームは、原子炉格納容器を模した実寸大の施設で繰り返し検証を行い、アームの動作を制御するプログラムを作成しました。これにより、過酷な環境下でも確実に作業を実行できる信頼性を高めています。
このロボットアームの投入は、福島第一原発の廃炉プロセスにおいて、デブリの本格的な取り出しに向けた重要なマイルストーンとなります。今後、現場での実績を積み重ね、廃炉技術のさらなる進展が期待されています。



