新種クリオネ「ニホンハダカカメガイ」命名 世界最小サイズで丸っこい体形が特徴
新種クリオネ「ニホンハダカカメガイ」命名 世界最小サイズ

新種クリオネ「ニホンハダカカメガイ」の和名が正式決定 世界最小サイズで注目

日本海の深海などで発見され、昨年秋に新種として記載されたクリオネ類の和名が、「ニホンハダカカメガイ」に正式に決まった。この研究成果は、日本貝類学会の和文誌に掲載された論文で公表されている。

極小サイズが特徴 従来の最小記録を更新

ニホンハダカカメガイの体長はわずか4~5ミリと極めて小さい。これまで世界最小とされていたダルマハダカカメガイ(体長約8ミリ)を下回るサイズであり、クリオネ類の中で新たな最小記録を樹立した。

比較として、北海道のオホーツク海沿岸でよく見られるハダカカメガイは体長1~4.5センチと、本種の約2~9倍の大きさがある。このサイズ差が、新種の顕著な特徴の一つとなっている。

丸っこい体形と透ける油球が形態的特徴

従来のハダカカメガイがスラリとした細長い体形であるのに対し、ニホンハダカカメガイは丸っこい体形が大きな特徴だ。さらに、体内に栄養分を蓄積する「油球(オイルドロップ)」と呼ばれる油の粒が、くっきりと透けて見える点も識別しやすい形態的特徴となっている。

この油球は、エサが得られない厳しい環境下でも栄養源として消費され、生存を可能にする重要な器官と考えられている。しかし、寿命を含む詳細な生態については、まだ研究が進んでおらず、今後の解明が待たれる。

日本海深海を主な生息域 オホーツク海でも確認

主な生息場所は日本海の深海域である。一連の調査では、オホーツク海に面した北海道・紋別沖や知床半島沖でも分布が確認されており、生息範囲が広がっている可能性を示唆している。

この発見は、日本の周辺海域における海洋生物の多様性を再認識させるものとして、研究者の間で注目を集めている。新種記載に至った調査過程では、従来とは異なる形態的特徴が詳細に分析され、遺伝子的な差異も確認されたという。

海洋生物学者の間では、この極小サイズのクリオネ類が深海環境にどのように適応し、生存競争を繰り広げているのかについて、関心が高まっている。今後の継続的な調査により、生態解明が進むことが期待されている。