慶応大が脳波活用の音楽選別システム開発 個人に最適な曲で感動2倍・ストレス軽減
脳波で最適な音楽を自動選別 慶応大が新システム開発

脳波で「ゾクッと感動」する音楽を自動選別 慶応大が新システム開発

慶応義塾大学を中心とする研究チームが、脳波を活用して個人ごとに最適な感動的な楽曲を自動的に選び出す画期的なシステムを開発し、科学誌に論文を発表しました。このシステムは「C-BMI」と名付けられ、音楽を通じて生きづらさを抱える若者の気持ちを軽くしたり、抑うつ状態の改善につなげる実用化を目指しています。

個人に最適な曲で感動体験が2倍に

研究チームは、事前に収集したデータを基に約7200曲の楽曲プールから個人ごとに最適な音楽を自動選別するアルゴリズムを構築。大学生24人を対象に実験を行ったところ、システムが選んだ「最適プレーリスト」を聴いた場合、参加者は90秒間ずつの7曲の中で平均10.5回も鳥肌が立つほどの感動を体験しました。

これは、システムが「最適でない」と判断したプレーリストを聴いた場合の平均4.9回と比較して、実に2倍以上の感動頻度を示す結果となりました。さらに「ストレスが減り、リラックスできた」と評価した度合いも、最適プレーリストでは最適でないリストより平均33.9%高かったことが確認されています。

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音楽療法の新たな可能性を開拓

音楽には聴く人の心を慰め、励ます力があることは古くから知られていますが、どの曲に感動するかは個人によって大きく異なります。慶応大の研究チームが開発したC-BMIシステムは、この個人差を科学的に分析し、脳波データを含む多角的な情報から各人に最も効果的な楽曲を選別する点が特徴です。

「生きづらさを抱える若者のメンタルヘルス支援に音楽を活用したい」と研究チームは語っており、今回のシステム開発はその実現に向けた重要な一歩となります。特に抑うつ状態や不安障害を抱える人々にとって、自分に合った音楽を見つけることは大きな負担となる場合があり、自動選別システムの実用化が期待されています。

システムの仕組みと今後の展望

C-BMIシステムが個人ごとの最適なプレーリストを作成するプロセスは以下の通りです:

  1. 参加者から脳波データや音楽嗜好に関する情報を収集
  2. 約7200曲の楽曲データベースを機械学習アルゴリズムで分析
  3. 各個人の生理的反応と音楽的特性をマッチング
  4. 感動的でストレス軽減効果が高い楽曲を自動選別

研究チームは今後、より大規模な臨床試験を実施し、実際のメンタルヘルスケア現場での応用可能性を探っていく方針です。音楽療法の分野において、テクノロジーを活用したパーソナライズドなアプローチが新たな標準となる日が来るかもしれません。

この研究は、単に「好みの音楽」を推薦するシステムではなく、生理学的な反応に基づいて心の健康に寄与する楽曲を選別する点で従来のサービスと一線を画しています。デジタル時代のメンタルヘルスケアとして、音楽とテクノロジーの融合がもたらす可能性に注目が集まっています。

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