EU、AI規制法で最終合意 世界初の包括的法規制へ
EU、AI規制法で最終合意 世界初の包括的規制へ

欧州連合(EU)は12日、人工知能(AI)に関する包括的な規制法で最終合意に達した。世界初の本格的なAI法規制となる見通しで、リスクの程度に応じて規制を段階的に適用する「リスクベース」のアプローチを採用している。

規制の概要

この法律は、AIシステムをリスクの高低に応じて4段階に分類。最もリスクが高いと判断されたAIは、EU域内での使用が原則禁止される。具体的には、個人の行動を無差別に監視する「社会的スコアリング」や、公共の場での生体認証データの無作為収集などが禁止対象となる。

一方、雇用や教育、クレジット評価などに用いられる高リスクAIについては、透明性の確保や人間による監視、リスク管理体制の構築などが義務付けられる。また、チャットGPTのような生成AIには、AIが生成したコンテンツであることを明示するラベル表示が求められる。

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合意までの経緯

EUは2021年に初めてAI規制案を公表。その後、技術の急速な進歩に対応するため、生成AIに関する規定を追加するなど修正を重ねてきた。しかし、加盟国間で規制の厳格さをめぐり意見の対立があり、最終合意は難航していた。

特に、フランスやドイツなどは、自国のAI産業の競争力低下を懸念し、生成AIに対する規制を緩和するよう求めていた。最終的には、基礎モデル(基盤モデル)の開発者に対する規制を一部緩和することで合意に至った。

今後の影響

この法律は、EU域内でAIを提供・利用する全ての事業者に適用される。違反した場合、最大で全世界売上高の7%または3500万ユーロ(約55億円)の制裁金が科される可能性がある。

専門家は、EUの規制が世界のAI規制のモデルケースとなると指摘。日本を含む他国や地域でも、同様の規制を導入する動きが加速する可能性がある。

EUは、この法律を2026年までに完全施行する予定。ただし、禁止対象となるAIについては、より早い段階で適用を開始する方針だ。

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