中央大学中島教授が講演 デジタルプラットフォーム規制と検索独占問題を解説
デジタルプラットフォーム規制と検索独占問題を解説

デジタルプラットフォーム規制の現状と課題

中央大学国際情報学部の中島美香教授は、2026年2月12日に開催されたオンラインセミナーで、「デジタルプラットフォームの法規制~検索エンジン市場独占とスマホソフトウェア競争促進法」と題した講演を行いました。このセミナーは中央大学と読売調査研究機構が共催し、欧米の規制動向や日本で2025年に施行されたスマホ新法の影響について、分かりやすく解説されました。

検索エンジン市場の独占問題

中島教授は、グーグル検索が世界の検索サービス市場で90%のシェアを占める独占状態にあると指摘しました。日本では2025年4月に公正取引委員会が行政命令を下し、同年末にはスマホソフトウェア競争促進法が施行されています。検索独占に関しては、グーグル検索の品質の高さを評価する意見がある一方で、プリインストールやデフォルト設定による「現状維持バイアス」が競争を阻害しているとの見解も示されました。

デジタルプラットフォームのビジネスモデル

デジタルプラットフォームの特徴として、「二面市場」と「間接ネットワーク効果」が挙げられました。グーグル検索はユーザーに無償で提供され、広告主が広告を出稿することで収益を上げています。多くのユーザーが集まることで広告収入が増え、サービス品質が向上するという循環が生まれています。しかし、このビジネスモデルは市場を画定しにくく、独占禁止法の適用が困難な問題を抱えています。

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スマホソフトウェア競争促進法の内容と効果

スマホソフトウェア競争促進法は、モバイルOS、アプリストア、ブラウザー、検索エンジンを規制対象としています。具体的には、アプリストアの開放や検索エンジンの選択肢提示などを義務付けています。中島教授は、iPhoneのSafariブラウザーで検索エンジンの変更画面が表示されるようになった例を挙げ、新法の効果を説明しました。

競争の重要性と懸念事項

独占状態が続くと、価格上昇や品質低下のリスクがあると中島教授は警告しました。競争がなくなれば、有害コンテンツの増加や製品選択肢の減少といった問題が生じる可能性があります。また、グーグルとアップルの関係にも言及し、日本ではiPhoneユーザーが多いため、両社の取引についても違法性の検討が必要だと述べました。

今後の課題と展望

生成AIの普及により、グーグルは新たな競争に直面しています。中島教授は、競争環境が公正かどうかを懸念するとともに、端末メーカーの日本企業の存在感が小さくなりつつある点を指摘しました。事前規制として選択肢の提示だけで十分かどうか、さらなる検討が必要だと強調しました。

最後に、デジタルプラットフォーム企業が情報流通をコントロールできる現状において、独占禁止法や競争法の役割が大きくなっていると結びました。スマホソフトウェア競争促進法が適正に運用され、競争促進の効果を発揮することが重要だと述べています。

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