電通調査が明らかにしたAIを活用した消費行動の実態
買い物の場面において、人工知能(AI)が新たな相談相手として台頭している。電通が実施した最新の調査によると、文章や音声でやりとりできる対話型AIサービスを利用したことのある人のうち、26.3%が「AIのお薦めによって商品を購入した経験がある」と回答したことが判明した。この割合は若年層になるほど高くなる傾向にあり、特に商品を見つけたり、複数の選択肢を比較検討したりするプロセスにおいて、AIが重要な役割を果たしている実態が浮かび上がった。
若年層で顕著なAIへの依存度の高さ
調査結果を詳細に分析すると、若い世代ほどAIのお薦めを積極的に受け入れ、実際の購入に結びつけていることが明らかになった。これは、チャットGPTをはじめとする先進的なAIサービスが、「お薦めの商品を教えてください」といったシンプルな質問に対し、ユーザーの条件に合致した商品を瞬時に紹介できる機能を備えているためだ。さらに、対話を重ねることで候補を絞り込み、最適な選択をサポートする能力も、若年層の支持を集める要因となっている。
従来、消費者はインターネット検索や通販サイトを駆使して商品情報を収集し、購入に至るのが一般的だった。しかし、今回の調査は、AIの介入によって、そのような従来型の消費行動パターンが変容しつつあることを示唆している。AIが提供するパーソナライズされた推薦は、時間の節約だけでなく、より的確な購買決定を後押しするツールとして認識され始めている。
調査の背景と今後の展望
この調査は2025年11月に実施され、対話型AIサービスを利用した経験がある15歳から69歳までの3,000人を対象に、インターネットを通じて行われた。回答者の内訳を年代別に見ると、若年層におけるAI活用の浸透度が特に高いことが確認され、今後のマーケティング戦略や商品開発において、AIを軸としたアプローチの重要性が増す可能性が高い。
AI技術の進化に伴い、消費者の購買プロセスはさらに効率化され、パーソナライゼーションが深化していく見込みだ。企業側も、こうした変化に対応し、AIを活用した顧客エンゲージメントの強化が求められる時代が到来している。電通の調査結果は、AIが単なる情報提供ツールから、実際の消費行動に直接影響を与える存在へと進化していることを如実に物語っており、今後の経済活動におけるAIの役割に注目が集まっている。



