AIエンジニアの平均年収が1000万円を突破、深刻な人手不足が背景に
国内のAI(人工知能)エンジニアの平均年収が初めて1000万円台に乗ったことが、人材サービス大手の調査で明らかになった。2026年の平均年収は前年比で約8%増の1020万円となり、全職種平均を大きく上回る。背景には、AI技術の急速な普及に伴う人材不足の深刻化がある。
調査を実施したのは、エンジニア専門の転職サイトを運営する企業で、2026年1月から5月にかけて、AIエンジニア約5000人の年収データを分析した。その結果、平均年収は1020万円で、2025年の945万円から75万円増加した。特に、ディープラーニングや自然言語処理の専門家は、1200万円を超えるケースも目立った。
企業間の獲得競争が激化
人手不足を背景に、企業間でAIエンジニアの獲得競争が激化している。特に、IT企業や金融機関、製造業などが高い報酬を提示し、優秀な人材の確保に躍起だ。ある大手IT企業の人事担当者は「年収1500万円でも採用が難しい」と語る。また、スタートアップ企業もストックオプションなどを活用し、高額報酬を提示するケースが増えている。
一方で、年収の上昇は業界全体のコスト増加につながり、中小企業にとっては人材確保が一層困難になっている。専門家は「AIエンジニアの育成と、既存社員のスキルアップが急務だ」と指摘する。
政府も対策に乗り出す
政府もこの状況を重く見て、AI人材の育成強化に乗り出した。経済産業省は2027年度までに、AI関連の教育プログラムを全国の大学に拡充する方針だ。また、高度なスキルを持つ外国人材の受け入れ拡大も検討されている。
AIエンジニアの年収上昇は、今後も続くと予想される。デジタル化の進展に伴い、AI技術の需要はさらに高まると見られ、人材不足は中長期的に解消されない可能性がある。



