AIが体育授業を変革 相模原市立中野中学校で長距離走に生成AIを導入
AIが体育授業を革新 長距離走に生成AIを導入 (22.02.2026)

AIが体育授業に新風 相模原市立中野中学校の挑戦

校庭に半円形に配置されたパイプ椅子の上には、生徒一人ひとりの端末が整然と並べられています。各画面からは、グーグルのAI(人工知能)アシスタント「Gemini(ジェミニ)」が、1500メートル走を走る生徒たちに対して、実に細やかなアドバイスを送り続けているのです。この光景は、相模原市立中野中学校で展開されている、生成AIを活用した革新的な体育授業の一幕です。

心に寄り添うAIの励まし

「今日は少し気分が乗らないかもしれませんが、長距離走は『心』を走らせるスポーツです」という温かい言葉から始まり、「自分のリズムを信じることだけに集中しましょう」と精神面をサポート。さらに、「(8周目までで)目標より3.8秒遅いです。腕を強く振ってテンポを上げましょう」と、具体的な技術指導まで行います。AIは入力されたデータを基に、モチベーションの向上から走行技術の改善まで、多角的な視点で生徒を導いているのです。

文部科学省の生成AIパイロット校に指定されている同校では、多くの授業で生成AIの活用が進められています。この日の1年生体育・長距離走の授業を担当する梅野哲・総括教諭(45)は、2023年11月から2、3年生で、そして昨年7月からは1年生でもAIの使用を開始しました。マット運動、バレーボール、バスケットボールなど、競技ごとに異なる活用方法が模索されています。

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教育現場に押し寄せるAIの波

AI技術の急速な発展は、子どもたちの学びの形や教育現場そのものに、大きな変革をもたらしつつあります。学校や授業において、教員や児童生徒はどのようにAIを活用すべきなのか。また、大人たちが注意深く見守っていくべきポイントは何か。これらの問いに向き合いながら、様々な教育現場での実践を追い続ける連載「AIの時代~教育現場では」が進行中です。

今年度の長距離走授業では、生成AIが単なる技術指導ツールを超えて、生徒の内面にまで働きかける「深掘りバディ」としての役割を果たしています。校庭に並べられた椅子の上の端末を通じて、バディとなった生徒の走りをAIが詳細に分析。一人ひとりのペースやフォームを把握し、その時々の状態に応じた最適な助言をリアルタイムで提供しています。

この取り組みは、体育授業における個別最適化学習の新たな可能性を示しています。従来の一斉指導では難しかった、生徒一人ひとりの細かな課題発見と解決を、AIの力によって実現しようとしているのです。相模原市立中野中学校の挑戦は、AI時代の教育の在り方を考える上で、貴重な実践例として注目を集めています。

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