中小企業の6割がAI活用に踏み出せず、人材不足が深刻な課題に
大同生命保険は3月11日、中小企業を対象とした生成人工知能(AI)の活用状況に関する調査結果を公表しました。その内容によると、中小企業の実に60%が生成AIを業務に全く活用できていないことが明らかになりました。この数字は、デジタル化が急速に進む現代において、中小企業が大きな課題に直面していることを浮き彫りにしています。
規模が小さいほど導入率が低下、人材不足が顕著な障壁
調査では、従業員規模が小さい企業ほどAIの導入率が低い傾向が確認されました。具体的な活用状況を見ると、「活用したことがない」と回答した企業が60%に達しました。一方で、「活用しているが頻度は少ない」は18%、「日常的に活用している」と答えた企業は13%にとどまりました。この結果は、多くの中小企業がAI技術の活用に消極的であるか、あるいは活用方法に悩んでいる実態を反映しています。
AI導入に対する主な課題として、企業からは以下の点が挙げられました。
- AIに詳しい専門人材が社内にいない
- 効果的な活用ノウハウが不足している
- どの業務にAIを適用できるのか具体的なイメージが持てない
これらの課題は、特にリソースが限られる中小企業において、技術導入のハードルを高める要因となっています。人材育成や外部支援の必要性が改めて強調される結果となりました。
導入企業では文書作成やデータ分析に活用が集中
一方で、AIを既に導入している企業における活用場面では、「文書や資料の作成」が71%で最多となり、次いで「データ分析」が続きました。このことから、生成AIが事務作業の効率化や情報処理の支援に役立っていることが伺えます。しかし、より戦略的な業務への応用はまだ限定的であり、活用の幅を広げる余地が大きいと言えるでしょう。
今回の調査は、中小企業がデジタル変革の波に乗り遅れないためには、人材育成や実践的なサポート体制の整備が急務であることを示唆しています。経済全体の生産性向上を図る上で、中小企業のAI活用促進は重要な課題となりそうです。



